電車の中で赤ちゃんが泣く。
イガイガな声で泣く。
まことに正しいとおもう。
人類が人類となる永いながい時間のなかで、
こんなに早く移動する記憶は組み込まれていない。
しかも、景色はつぎつぎ流れているのに
じぶんはじっとしている。動かない。
尋常じゃないよね。
これを命をおびやかす危険なことと察知し、
赤ちゃんの正当な訴え方として
盛大に泣いてみるのはまこと正しい。
いや、いくら慣れてくるとはいえ
おとなだって人類だから、
そのへんの事情は変わらないとおもう。
現に、
新幹線の車窓から超高速に流れる
畑やまちを見ていると、
ふと急に恐くなってくることありませんか?
なんならわーっと叫びたくなるくらい。
新幹線を降りるときにはもう
さっきの恐さを忘れているけれど、
そういう、ふとよぎる感情は
だいじにしときたい。

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